引越しする際には、様々な手続きを行わなければなりません。
国民健康保険も期日までに手続きを済ませておかなければならず、他の手続きと合わせて行うとなると非常に忙しくなるでしょう。
しかし、国民健康保険という重要な手続きをするのに何が必要になるのか、どんな手続きをすればいいのか分からない人もいるのではないでしょうか。
もしも期日までに国民健康保険の手続きが出来なかった時のペナルティがどんなものなのかも気になりますよね。
そこで、国民健康保険の手続きはどうすればいいのか、もし期日までに手続きが済ませられなかったらどうなるのかを解説します。
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もくじ
そもそも国民健康保険の手続きって必要になの?
ただでさえ引越しの準備などで忙しいのに、国民健康保険の手続きをする必要性があるのか疑問に思う人もいるかもしれません。
もしも引越した後の期日までに国民健康保険の手続きを済ませていなかった場合、どのようなデメリットが起こるのでしょうか。
国民健康保険の手続きを済ませていなかった場合、保険料の問題が生じる!
国民健康保険に加入していると保険証を利用することが可能であり、医療機関を受診した時に保険証を見せると医療費の負担額が減るのはご存知でしょうか。
引越しする際には国民健康保険の脱退手続きによって保険証を返還する必要性がありますが、必ずしも返還する必要があるわけではないのでそのまま保険証を使うことが出来ます。
しかし、手続きを済ませていないのに保険証を使って医療費の負担額を減らしている場合、後で今まで減らした分の医療費の返還を求められることになります。
今までに減らした分だけ返還しなければならなくなるので、診察の回数が増えるほど一気に返還することになるでしょう。
また、国民健康保険に加入していなかった場合の期間中は診察を受けても保険が適用されないので医療費は全額負担になり、加入した際に手続きが遅れた期間まで遡って保険料を納めなければなりません。
遡る期間は最長で2年であり、最大2年分の保険料を納めることになるなど経済的な問題が発生する可能性があります。
このような問題が発生する為、引越ししたら期日以内に国民健康保険の手続きを済ませておくのが無難でしょう。
国民健康保険は会社に属していない第1号被保険者が加入する保険!
会社に勤務している人はあまり意識していないかもしれませんが、自営業者などの個人事業主にとっては非常に重要な保険だと言えます。
もっとも、国民健康保険は国ではなく市区町村が運営している為、引越し先の市区町村の違いによって手続きに必要な書類等が違ってきます。
では、どんな書類が必要になるのでしょうか。
同じ市区町村に引越す場合に必要なものとは?
もしも引越し先が同じ市区町村内だった場合、国民健康保険の手続きの際に必要になるのは住所変更手続きのみです。
なお、この手続きは新しい引越し先に転居してから14日以内であり、もし手続きが遅れれば上記のデメリットが発生することになるので注意が必要です。
国民健康保険の手続きの際に必要な物は、
・国民健康保険証
・印章
以上の2つです。
また、国民健康保険証は申請する本人の保険証だけでなく、一世帯に住む家族全員分の保険証が必要になるので注意してくださいね。
他の市区町村に引越す場合は、最初に脱退手続きが必要!
引越し先が他の市区町村だった場合、市区町村が変更になるので最初に国民健康保険の脱退手続きを行わなければなりません。
資格喪失手続きとも呼ばれますが、旧居を管轄する地域の市区町村の役所にて保険証を返還する手続きを行います。
この手続きは転出届を提出してから14日以内に行う必要性があります。
なお、脱退手続きに必要になるものは、
・保険証
・印章
・持っている場合は高齢受給者証
・国民健康保険被保険者資格喪失届
・身分証明書
以上の5つです。
返還する保険証は脱退する人全員分の保険証が必要になります。
身分証明書は運転免許証やパスポートなどで構いません。
幸いにもこの脱退手続きは転出届の手続きと同時に行えるので、転出届と一緒に手続きを済ませるのが得策です。
他の市区町村に引越した後は、すぐに国民健康保険の加入手続きを済ませよう
以前の市区町村の役所で国民健康保険の脱退手続きを済ませ、別の市区町村に引越した後にやるべきなのは、新しい住所の市区町村の役所で国民健康保険の加入手続きを済ませることです。
国民健康保険の脱退手続きが完了した後は保険証を持っていない為、そのままでは医療費が全額負担となりますし、加入手続きが遅れた分だけ過去に遡って保険料を納めることになります。
これを防ぐ為にも、引越してから14日以内に加入手続きを済ませる必要性があります。
加入手続きの際に必要になるのは、
・転出証明書
・本人確認書類
・印章
以上の3つが必要です。
また、保険料の口座振替をしたい場合は先ほどの3つに加えて口座振替用の預金通帳と口座届出印を持っていきましょう。
加入手続きも転出届の手続きと同様、転入届の手続きと同時に出来るので、後で面倒なことにならない為にも転入届と一緒に手続きするのがおすすめです。
もしもやむを得ない事情で本人が手続きに行けない場合は代理人でも大丈夫?
結論から言えば、必要種類さえ持参すれば代理人でも手続きをすることが出来ます。
ただし、すぐに病院の診察を受けたいという人は本人が窓口で本人確認を済ませておかないと、申請したその日のうちに保険証が交付されないことに注意しましょう。
まず、同じ市区町村に引越す場合の転居の手続きには住所変更手続きだけで済みますが、その際に必要になるのは、
・申請する人の自署押印がされた委任状
・代理人の印章
・本人確認書類
以上の3つが必要です。
また、国民健康保険の脱退手続きに必要になるのは、
・国民健康保険被保険者資格喪失届
・脱退する人の保険証
・脱退する人の身分証明書のコピー
・代理人の印章
・代理人の本人確認書類
・申請する人の自署押印がされた委任状
以上の6つが必要です。
国民健康保険の加入手続きに必要になるのは、
・転出証明書
・加入する人の口座振替用の預金通帳
・加入する人の口座届出印
・加入する人の保険証
・加入する人の身分証明書のコピー
・代理人の印章
・代理人の本人確認書類
・申請する人の自署押印がされた委任状
以上の8つが必要ですが、口座振替に関するものは申請する人の希望によるので必ずしも必要となるわけではありません。
もしも国民健康保険料の未納があった場合はどうなる?
引越す際に国民健康保険の手続きをするのは構いませんが、中には保険料の未納分がある中で引越すことになったケースもあるでしょう。
他の市区町村に引越す場合だと、一度現在の国民健康保険の脱退手続きをしなければならないので未納分がどうなるのか気になる人もいるかもしれません。
この場合、引越し先の役所で保険証は発行してもらえるのでしょうか。
引越し先で未納がなければ保険証を発行してもらえる
手続きの際に問題になるのは、引越し先でも保険料の未納がないかどうかです。
中には未納分が残っているのに保険証を発行してもらえるわけがないと思う人もいるかもしれませんが、引越し先で保険料の未納分がなければきちんと発行してもらえます。
しかし、当然ながら引越し先に未納分の支払いを命じる催告書が郵送されるので、今までの未納分はしっかりと全額返還しなければなりません。
基本は未納分を一括で支払いますが、どうしても一括で支払えないという人は分割で支払うことも可能です。
催告書が来ているにも関わらず無視し続けた場合は、何らかの処罰を受ける可能性があるので注意しましょう。
納付証明書はどうやって手に入れる?
今までどのくらい保険料を支払ったのかを確認する為には、納付証明書が欠かせません。
確定申告をする際にも納付証明書が必要になるのですが、保険料の金額は都道府県ごとに違います。
すると、前の都道府県から今の都道府県に引越した場合だと引越す前に支払った保険料と引越した後に支払った保険料の金額が分からないというケースがあるのです。
これだと確定申告の際に正確な金額が分からないので、困りますよね。
ですが、この場合は引越す前の役所と引越した後の役所に問い合わせることで納付証明書を郵送してくれるので問題ありません。
もちろん役所にもよりますが、万が一毎月の納付書を捨ててしまっていても問い合わせることで新たに郵送してくれるので、安心して確定申告が出来るでしょう。
さいごに
国民健康保険に加入していなくても診察を受けなければいいと思うかもしれませんが、いつどんなことが原因で病院にお世話になるか分かったものではありません。
保険料が全額負担になるというのは経済的に大きな痛手となり得ますし、今後の為にもしっかりと手続きを済ませた方が良いでしょう。
しかし、引越しの際に必要な手続きは多くあるので、どうしてもそこまで手が回らないという人もいるかもしれません。
そんな時は信頼出来る友人などに頼んで、代理人として代わりに手続きをしてもらうことを考える必要性があるのではないでしょうか。
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